REC COFFEEの焙煎工場

REC COFFEEの焙煎工場

コーヒーの味わいを決める重要な工程のひとつである「焙煎」
カップクオリティを担うREC COFFEEの心臓とも言える焙煎工場についてご紹介いたします。

 

2018年からスタートした自家焙煎

REC COFFEEが自家焙煎を始めたのは2018年。
よりカップクオリティを追求するためにコーヒー生産者、エクスポーターとのコミュニケーションをはかり原材料の買い付けから焙煎、抽出までを自社で一貫して行うことで美味しいコーヒーをお届けする環境を整えてきました。


今回はコーヒーの生豆が生産国を離れ、みなさまのもとに届くまでを追ってみました。


焙煎したコーヒー豆がみなさまに届くまで


⚫シッピング

各国の生産者から買い付けを行った生豆の多くはコンテナ船に積まれ、数ヶ月の船旅を経て日本へ届きます。
生産国から船で運ばれてきた生豆は、検疫、通関を経てインポーター(輸入業者)の定温倉庫に預けられます。



⚫生豆倉庫

昨年新設した博多ロースタリーの生豆倉庫では保管中の生豆の品質が劣化しないように一定の温度を保つよう管理しています。
インポーターの倉庫から1〜2ヶ月以内に消費する生豆がREC COFFEEの生豆倉庫まで運ばれてきます。
焙煎工場の生豆倉庫には様々な用途に合わせて100〜150種類のコーヒー豆が保管されています。


 

⚫焙煎

REC COFFEEの焙煎機はサンプル焙煎機としてIKAWA(イカワ)・DISCOVERY(ディスカバリー)
プロダクト用の焙煎機としてDIEDRICH(ディードリック)IR-5とIR-12・LORING S35 Kestrel(ローリング)の計5台が稼働しています。


・サンプルロースト

買い付けした新しいロットが届いたら、まずディスカバリーでサンプルローストを行います。ここで買い付け時と比べて品質に問題ないかをチェックします。
ディスカバリーは小型のためサンプルローストのような少量で焙煎をする場合に適しています。
同じく小型のサンプルローストで使用している焙煎機にIKAWAがあります。
IKAWAはプロファイル(焙煎レシピ)を入れるとオートで焙煎が可能です。

▲焙煎機 DISCOVERY(ディスカバリー)



原材料の品質チェックが終わったら次は味の方向性を決めるためのサンプルローストを行います。
生豆のキャラクターに合わせて最も魅力を感じる焙煎プロファイルを構築します。
焙煎→カッピング(コーヒーのテイスティング)を繰り返し、焙煎レンジや味の方向性、ブレンドにおいてはコンセプトに合っているかなどを考慮し調整を行います。


・テストロースト

プロファイルが決定したら提供するコーヒー豆と同じ焙煎機を使ってテストローストを行います。
ディードリックもしくはローリングで焙煎した豆を各店舗へ送り、実際にエスプレッソやハンドドリップで抽出してもらいます。

 

・プロダクトロースト

バリスタにフィードバッグをもらい微調整したら、いよいよプロダクトローストです。
焙煎したコーヒー豆は翌日に必ずカッピングをおこないます。
カッピングは焙煎と同じ、もしくはそれ以上に焙煎士が重きを置いている工程です。
REC COFFEEの提供基準をクリアしているか、焙煎時の問題がないか、生豆の個性が表現できているかを1回の焙煎毎にカッピングし焙煎プロファイルへのフィードバックを行います。
多いときには1日で30〜40種類のコーヒー豆の状態をチェックします。


 

⚫パッキング

焙煎されたコーヒー豆は隣の製造部に運ばれ、ひとつひとつ丁寧にハンドピック(異物や欠点豆を取り除く作業)をおこない、種類ごとにパッケージ化していきます。
繁忙期には1日に400〜500kgのコーヒー豆をパッキングしています。
パッケージ化されたコーヒー豆は出荷室に運ばれ、注文ごとに段ボールに詰めて発送します。



海を渡ってきた生豆は、こうしてみなさまのもとにお届けしています。
今日お伝えできた流れはほんの枠組み。
焙煎については深堀りすればするほど出てきてしまいますので、機会があればまた今度。

 

焙煎士にインタビュー

カタカナがたくさん出てきて読み疲れてきた頃ですね。
ここからはREC COFFEEの焙煎士についてもっと知るためにインタビューしてみました。
焙煎士の前田さん・永汐さんにお話を伺いましたので肩の力を抜いてお楽しみください。

▲左:前田さん、右:永汐さん

ー焙煎中ってこまめに火力を調節したりグラフを確認したり忙しそうだな、という印象があるんですがいつも何を考えながら焙煎していますか?

前田:焙煎中は常に生豆の匂いや香りに気を配っています。グラフは自分の感覚と数値に整合性があるか見ているくらいであくまで自分の感覚を大切にしています。
特に大きく色がかわるタイミングやコーヒー豆がハゼるタイミング・仕上げのタイミングの確認は重要です。

永汐:前田さんと似ていますが、1分おきに豆の香りをテストスプーンで確認しています。今どういう風に火が入っているのかを常に想像しながら焙煎しています。


ー焙煎は香りが大事なんですね、それでは焙煎をしていて一番好きな瞬間ってありますか?

前田:いつも自分の中で仮説を立てて焙煎しているんですが、その通りに焙煎して美味しかった瞬間ですかね。なので焙煎中というよりはカッピング中に感じることが多いです。あとはこれも焙煎中じゃないんですが、買い付けした生豆が届いて初めてサンプルローストしたときに美味しいコーヒーだと、どうやって焙煎しようかワクワクします。

永汐:焙煎をあげる直前の香りが変わる瞬間が好きです。いい感じに焙煎が進行して香りがハマった!という瞬間は特に嬉しいですね。


ー共通してやっぱり焙煎が上手くいったことを確信する瞬間なんですね。それでは最後にちょっとした小話を。焙煎士あるあるを教えてください!

前田:気温や湿度の変化に敏感になります。湿度が高いと調整が難しいと感じているので雨の日は嫌いです。笑
あとは、山になったコーヒー豆のちゃふ(薄皮)を見て「あ~今日もいっぱい焼いたな~」とかは思ったりしますね。

永汐さん:焙煎士あるあると言いながら前田さんには理解されなかったので自身のあるあるになってしまいますが、家で料理するときに火の入り方での味の変化を想像しちゃいます。僕の得意料理は明太子パスタです。



前田さん、永汐さんありがとうございました!
バリスタと違ってお客さまと直接お話する機会がない焙煎士ですが、今回のよみもので少しだけ人となりをご紹介できたのではないでしょうか?
バックストーリーを覗くと今飲んでいるコーヒーも一味違った表情に見えてきますね。


 

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