今回はみなさまに中々ご紹介するチャンスがなかったREC COFFEEの「企画・デザイン」部門についてご紹介いたします。
REC COFFEEでは企画〜商品開発、商品デザインまでをひとつの部署でおこなっています。
商品が出来るまでの裏話を「企画・デザイン」担当の中野さんに聞いてみました!
スタッフも知らないような裏話が聞けるかもしれません。
商品が出来るまで
ー では、商品が出来るまでの流れを工程ごとに教えてください!
1. 分析
まず、どんな商品をつくるにも「分析」から入ります。
分析をすることで糸口が見えてきます。どこを強くするべきか、どこに改善が必要か、どんなお客さんに届けるのか、昨年はどうだったのかなど、できる限り俯瞰して考えるようにしています。
好評だった商品は継続してお届けできるように、さらに気に入ってもらえるように細やかなブラッシュアップを続けます。
ベースはREC COFFEEの企業理念やブランディングに基づいて商品を考えます。
より多くの人にコーヒーを届けるためには、お客様に満足してもらうためにはどうしたらいいかをいろんな角度から考えて提案するようにしています。
2. デザインを大まかに決める
ターゲット・商品のコンセプトが決まったら、「デザイン」を考えます。コンセプトに沿った商品が伝わる魅力的なデザインを、お客様が手に取って使用するシーンや商品が実際に棚に並んだときを想像しながらパッケージングを考えます。
季節ごとのデザインに関しては販売したい時期の約4ヶ月前からデザインを考えはじめて、1〜2ヶ月かけて微修正を繰り返します。
全く新しいものを作る時は最低でも半年ほどは時間をかけて商品化しますね。
3. 会議で精度をあげる
やりたいアイディアと大まかなデザインが決まったら会議にかけます。多角的な面で俯瞰して見るために、会議にかけ各部署の色々な意見をもとにブラッシュアップを繰り返します。
4. 味づくり
デザインの修正と同時進行で焙煎士と共に味に関わる部分を決めていきます。REC COFFEEでは一番大切な部分であり、味に関してはいつも妥協せずに行なっていて一番時間がかかる部分でもあります。
例えば季節毎に出しているシーズナルブレンドであれば、「この季節になったらこのコーヒーが出るからREC COFFEEに飲みに行こう!」と思っていただけるようなコーヒーを目指し、毎年継続して販売しています。全く同じデザインだと面白みがないので、デザインを変えながら毎年楽しんでもらえるようにしています。
コンセプトがまずあって、それをデザインやキーワードとして落とし込み、それを表現できる味づくりを焙煎士と一緒に色々試しながら作り上げています。
5.実物の確認
実際に商品のサンプルが出来上がったらイメージとかけ離れていないかチェックします。理想に近づけるために、ここで味わいなどの出来上がりの微調整を焙煎士や店舗のバリスタと行います。
味に近づけてデザインを微調整する場合もありますね。ここは一貫してものづくりを行えるREC COFFEEの強みでもあります。
コンセプト、見た目、味がスッと入ってくる違和感のないものづくりを心がけています!
6.完成
完成してみなさんに手に取ってもらう時が一番嬉しいですね。まずは気になって手に取ってもらえる瞬間、美味しいと思ってまた買いに来てくれる時はやっぱり嬉しいですね。みなさんのお手元に届く瞬間を楽しみにしています!ぜひ、ご感想いただけると嬉しいです!
ー 商品完成までに何ヶ月もかけて試作やデザインの修正が繰り返されて、販売されているんですね。
中には使われなかったデザインが数多く存在するということで、少し見せていただきましょう!
お蔵入りデザイン
ボツ案はブラッシュアップや変更を加えて別のものに使うことも稀にあります。今回は2023年6月に発売した「コーヒーゼリー」のボツになったデザインをご紹介します。
最初はコーヒーゼリーの持つ歴史とスペシャルティコーヒーという新しさからレトロかわいい感じがいいかなと、ポップな感じでデザインを考えていました。
▲初回のパッケージデザインアイディア
そこから、会議で色々意見を出し合い「お菓子シリーズ」として「ラテもなか」のシリーズにしたらどうだ?という意見がありました。
そうなるとギフトとして贈るにはデザインがポップすぎるのでは?となり、最初のデザインは練り直すことにしました。
コンセプトが変わればもちろんデザインも変わります!
▲2回目のパッケージデザインアイディア
今度はシリーズものとしてラテもなかに寄せたデザインしましたが、カラーがラテもなかと並べたときに似すぎてしまっていたので、コーヒーゼリーらしい色合いに変更して今のデザインになりました!
▲最終のパッケージデザイン
ー 中野さん、ありがとうございました!
デザインひとつで商品の印象は大きく変わりますね。
違うデザインで店頭に並んでいたかもしれないと思うと面白いです!
まだまだ眠っているデザインがあるそうなので、またの機会にご紹介させていただきます。お楽しみに!